【対策】適性検査

【速報】2023年都立中適性検査分析!

(本記事は現在編集中です。)

こんにちは~!お久しぶりです。ブログを書くのはいつぶりでしょう😂

今年も終わって早々、サロンメンバーさんから問題を頂いたので、解いていきたいと思います。感謝です(o_ _)o))来年受けるみなさんの役に立ちますように✊

今年は全体的に見ると易化かなぁと思います。R4みたいなとんでもない低いボーダーでの争いにはならなさそうです。大きすぎる傾向の変化はありませんが、独自問題ではちょっとした変化はありました。

早速見ていきましょ~

この分析は、次年度以降受ける方の参考に書いています。(正直言うと、私が解きたくて解いている備忘録みたいな感じです。)なので、今日終わったばかりの六年生のみなさんは、一切、見る必要はありません。終わってすぐに色んな不安があると思いますが、これまでの模試みたいに解き直したり振り返ったりしなくていいです。それよりも、今日この日まで頑張ってきた自分を大いに、盛大にねぎらってあげてください。そして、今まで頑張った分、たくさんたくさん遊んでください。もちろん、築き上げた学習習慣は宝ですから、中学入学を見据えて、新たな学習も始めてくださいね(^_-)ここからは、受検のためではなく、本当の意味で自分のために勉強することができる時間です。やりたいこと、進みたいことに向かって、存分に学びを続けてください。終わった適性検査のことではなく、次の目標に向けてできることを探してください。先輩方も、終わってすぐに先取り学習や、行きたい大学探しを始めていましたよ✊
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都立共同型適Ⅰ

今回も2文章構成、そしてR4に引き続き、ふわっとした「あなた今後どうするつもりなの」パターンの作文でした。

このような「個」を見る傾向は、まだ続くと考えます。

文章をまたぐクロス型は今回ありませんでした。が!問2、問3、どちらも難しいです。問2は、桜修館や白鴎のように、文章全体を見通したうえで、ツギハギすることが求められます。これは、小手先の読解では厳しいでしょう。

また、「事実」と「真実」の違い、も、大人なら「なるほど」ですが、子供たちにはいまいちピンとこなかったかもしれません。また、「行間を読む」も、大人は身に染みているところがありますが、小6にはそもそも「行間って、何?」というところからスタートです。もともとの読書量や語彙量が試される文章です。

小問(1&2)は、ena模試で似たような問はたくさん扱われていましたから、都立組はぜひ合判を受けて経験値を上げておくことを勧めます。小学校の国語や参考書だけでは対策が厳しいです。

作文についても、今回、だいぶ、難しいと感じます…。まず1段落目から大きく外す子がたくさんいると思います。と言っても、私も正直、「こんな感じかなぁ?」というくらい、今年の問3は自信がないです。

条件は以下の通りです。

・共通していると思う考え方をまとめる(そしてはっきり示す)

・↑と、自分はどのように学んでいくつもりか関連させる

まず一つ目は、長い過去と未来はつながっており、流れた長い月日の中で、人びとの生き方、考え、思いが受けつがれてきているので、過去に流れる時間や繋がりに敬意を払うべきだ、という考え方が共通しています。

もしくは…

知識を持っているだけでは未来に備えたり何かをつくり出したりすることはできないので、長い時間の中で実際の経験を積み重ねることが大切だ、という考えも読み取れますが、でも、これは、ほぼ前半しか使っていないような💦

どのように学んでいくつもりか、ですが、これは、文2の方(若者は経験の蓄積が少ないから読書してね、というような前半の内容&そうすることで考え方の違いに向き合い、自分の可能性も広げてくれるよ、という内容)が、使えそうです。

今年も特に経験談は求められていませんので、読解力と、そして持論展開力だけで乗り切る必要があります(最初っからすみません、今年の適Ⅰはホント自信ないです💦)

都立共同型大問1【算数】

問1は、比較的取りやすいです。一応プログラミングっぽい問題ですが、速度計算、図表化、仮説(試行錯誤)の力が求められます。

碁盤の目のように、点が取られていて、そこをロボットが移動します。

ア イ ウ
エ オ カ
キ ク ケ

こんな感じでポイントがあり、直線移動、ナナメ(ア⇒オのように)移動が可能です。

イ、カ、キに荷物があり、任意の場所をスタートしたロボットが、すべての荷物を回収しつつ、最後、ケに到達する時間を考えます。

直線(縦・横)移動は1mで、ナナメ移動は、1.4mあります。

そして、分速12mと分かっています。分速12mで、じゃあ1m進むのに何秒?というのがパッと出せる子は、思っている以上に少ないです。

日頃の計算練習量、一行問題集などを使った練習量で、小さな差が生まれます。

話を戻して、荷物を1個持ったら1mにつき2秒遅くなり、2個もったら5秒遅くなり、3個持ったら8秒遅くなります。

この時点で、縦横移動の時間、ナナメ移動の時間、荷物が0~3個それぞれの時間、と、いくつか複雑になってきたので、図表化することが求められます。

去年のモビールほどじゃないですが、1問目でこれは、みんな内心穏やかではなかったでしょう…。

サロンでも、解く順序については最後まで議論が続いていました。R4のように明らかに捨て問は無いという話をしましたが、それでもやはり、手数勝負であり、高い数的能力と、サッと自分で図表整理できるかどうか、が求められます。

とはいえ、単純に計算すればいい、書き出せばいい、という訳ではなく、要領の良さ、「たぶんこう考えたら早いな」とピンとくる感覚が時短に繋がるため(逆に言えば、それが無ければ延々試して沼にハマるという…)、両国Ⅲっぽい作りを感じます。

0個1個2個3個
縦横1m5秒7秒10秒13秒
ナナメ1.4m7秒9.8秒14秒18.2秒

ここまでは、サッと出したいところです。

分速12mで、1.4m進む…それが1mあたり5秒増える…?えーっと・・・?と混乱していると、厳しいです。
(小学校の学習だけでこのレベルを超えるのはだいぶ…難しいのでは(T_T)でも、進学実績等を考えると、このくらいはクリアできる子を求めているということだと思います)

さて、ゴールするのに48.8秒必要と言われています。表を見ても分かる通り、小数点があるのは、2つ(荷物1個でナナメ移動&荷物3個でナナメ移動)です。18.2秒や9.8秒を組み合わせて、小数第一位「8」を作ろうとしていますが、ひとまず楽な方、9.8の小数第一位をそのまま活かす方向で答えを作りましょうか🤔

48.8-9.8で、残り39秒です。

とりあえず、荷物は0、1、2、3と増えていくわけですから、ナナメを使わない縦横のみルートで、5+7+10+13でいくらか出してみます。35秒です。あと4秒欲しいですよね。

ということで、10を取り除いて、(ナナメ・荷物2個)の14とチェンジします。

5+7+14+13です。これで、39秒が作れます。

整理すると、

ナナメ①(9.8秒)
直⓪+直①+ナナメ②+直③(39秒)
合計48.8秒。

こうなるルートは、たとえば、エ⇒キ⇒オ⇒イ⇒カ⇒ケ、です。他にもあると思います。

荷物が増えると速度が遅くなるのは、12月にサロンで紹介した2016京都西京問題と似ています。ひとまず仮ルートを決めて、かかる時間を出し、差を調整していく…という解き方でもできそうです。

このとき、ありえないルート(やたら同じところを回ったり、変に遠回りしたり、荷物3個抱えてうろうろしたり)は絶対答えにならないので、「一番普通っぽいルート(例:エ、キ、オ、イ、ウ、カ、ケ)」で時間を出し、オーバーした分だけ、道を変えてみる、というやり方でもいいですね。

ここまでの目安は、5、6分、というところです。

問題は、それをどう記述するか?です。式と文章で説明しなさい、と指示があるので、図は使えません。

解答欄の大きさにもよりますが、どこまで詳細な記述を求めたのか、解答例がアップされたらかなり注意して見ておいた方が良さそうです。

たとえば、それぞれの道、荷物のパターンを、どんな風に出したか全部説明したうえで(要は上の表をどうやって出したか、言葉で書く)、さらに、どう選び、どう調整したのかまで必要なのか、

もしくは、自分が選んだルートを提示し、かかる時間を計算して、「ほらね、48,8でしょ」ということだけ言葉と式で示せばいいのか、

ルート選びの考え方(例:最も短い時間、と言っているから、ゴールに近いカが3点目、そこに近いイを2点目、残ったキを1店目とし、キに最も近いエ(ク)をスタートとすると…という説明)も示したうえで、時間計算をするのか、

解答例がどこまで求めているかを確認し、次年度に備えた方が良さそうです。(それにより、記述訓練の負荷が変わります🤔)

問題2は、ライトを付けたり消したりする問題です。面白いですね~!この前、小石川特訓で使った筑波大附属駒場(2021)の点灯&消灯問題っぽいです。でも、表にして〇×を書いて仮説していくのは、2015県千葉の推理問題に近いです。まるで新卒のSPIや公務員試験の判断推理問題ですね…
でも、こういう問題、最高に楽しいですね!延々この装置で遊んでいたいです。

今回も、読解力が求められます。なにせ、問2が始まる前のルール説明で、およそ55行もあるからです。頭が緊張で空回りしていると、読んでも読んでも、書いていることが上滑りしそうです。

今は私立もこういう思考力系問題が多いので、対策に使える問題がたくさんありますよ!

では、ルールの確認です。

・スイッチを押すと、電気が付いたり消えたりする。(消灯・点灯が入れ替わる)
・スイッチを押す順序は関係ない(例A、Bと押しても、B、Aと押しても結果は同じ)
・スイッチはA~Eの5つあり、電球は①~④の4つ
・Aは、②、③と繋がっている
・消灯状態でA、B、Cを押すと、①、③が光る
・消灯状態でB、C、Dを押すと、①、②、④が光る
・消灯状態でA、D、Eを押すと、①、④が光る
・どのスイッチも、1個以上の電球を光らせる

これだけの情報では、BとCの組み合わせがまだ確定しない⇒全てのスイッチがどの電球と繋がっているのか一通りに確定するためには、どんな情報が必要か、という問題です。

そこで、「消灯状態で、〇と△と□を押すと、①、②が光る」このようなもう1条件を付けたします。

この〇、△、□に当てはまる3つのアルファベットと、それから、どのスイッチが何と連動しているか、完答しないといけません。アルファベット3つならあてずっぽうでもあたりそうですが、スイッチごとの連動も全て正解して初めて〇になると思われるので、結構厳しい問題と言えます。ここで一旦離脱して社会分野、理科分野に移る判断をした子が多かったようです。

ただ、意味が分ければ、合う1通りだけ出せばいいので、それほど厄介ではありません。厄介なのは、「意味が分かれば」のところです。

次に社、理も控えている中、そして非常に分かりづらかった適Ⅰを終えたあとの適Ⅱ大問1でコレ、という精神的揺さぶりの中で、50行以上の説明+6つの表をスッと理解して「なるほどね」と解き始めることができる小学生がどれだけいるか、、、です。

今回の問題で要領よく解くポイントは、3点です。

①B、Cが不確定であることは書かれているので、「B&C」という「1つのボタン」だと考える。
②ABC、BCD、ADEというパターンは結果が分かっているが、BCは不確定。だから、BとCをバラけさせないといけない。たとえばABDとか、ABEとか、ACD。。。みたいな感じで、BとCを同時に押さない組み合わせが答えになる。
③スイッチは、消⇒光、光⇒消と変化させる。つまり、押された回数が偶数なら消え、奇数回なら付いている。(試しに、懐中電灯とかリビングの明かりのスイッチでやってみてください。偶数回押すと、消えて、奇数回なら、付いていますよね。それと同じです。)

では、1つずつ見ていきましょう。

ABCを押すと、①③が付きました。
Aは②③が付きます。BCは不明です

ここで、BとCはバラバラではなく、B&Cという1個のボタンだと考えます。すると、

A   ②③
B&C ????
ーーーーーーーー
①③

こうなりました。

つまり、B&Cは、①、②です。

A⇒②③、B&C⇒①②、だから、偶数回(0、2)の②④は付かず、奇数回(1)の①③だけが付きました。

次、BCDの場合です。このとき、①②④が付きました。

B&C ①②
D  ????
ーーーーーーー
①②④

よって、Dは、④です。
B&C①②、D④、偶数回(0)の③は付かず、奇数回(①②④)は付くということです。これで、Dは確定です。

次、ADEです。

A ②③
D ④
E ????
ーーーーーー
①④

このことから、Eは、①、②、③、です。
A②③、D④、E①②③で、偶数回の②と③は消え、奇数回の①、④が光ります。これで、Eも確定です。

あとは、BとCをバラけさせて、たとえば、B、〇、△という組み合わせで、①、②が光ればいいわけです。

Cはセットにできないので、A、D、Eから2つ選びます。

たとえば、A、Dにしてみましょうか。

A   ②③
D   ④
B(かC)????
ーーーーーーーー
①②

このことから、B(かC)は、①、③、④だとわかります。

仮にBが①、③、④だとしましょう。B&Cは、①②でしたね。

B ①③④
C ????
ーーーーーー
①②

ここから、C=②、③、④だと分かります。

他にも、A、E、B(かC)やD、E、B(かC)で①②が付くよう試してみると、別の答えが出るはずです。(が、実際は1通りだけ書けばいいので、1つでも出せればOKです。まずB&Cを1つのボタンとして考えること、偶数なら×、奇数なら〇になることに気付いてササっとカウントできることに気付けば、記述も無いですし、5~7分で解ける問題かと思います。ただ何度もいいますが、それに気付くのはちょっと、(だいぶ)厳しい問題といえます。
R4と比べるとどうしても「マシ」感はありますが、そうはいっても、算数完全空白で社会と作文の得点で突破した子もいることを考えると、この設定が正しいのかどうか…

確かに、両国や小石川クラスの子は、「落ち着いて(1つは)解けた」という声もありました。その一方で、社会で取って理科1問何とか粘って算数は後回し(ほぼ捨て)、あとは作文で何とかする、という戦法が適Ⅱ校でまかり通ってしまうと、都立が欲しい(理系に強い)生徒が本当に揃うのだろうか、というと…うーんかも知れません。算数ゼロでも受かって「しまう」現状で、数学の先生が難しい課題を出せない、とボヤいている話も聞いています。

作問の手間などを考えると気軽に言っていいことではないのですが、やはり算数は独自問題でレベルを分けた方が、いいのかもしれませんね…。