この記事は、都立小石川中の受検を考えている保護者の方向けです。
ぜひ、参考にしてくださいね!
公立中高一貫校受検アドバイザーのケイティです。
東京都立・神奈川・埼玉・千葉・大阪ほか、
全国の公立中高一貫校の受検指導をしています!
よろしくお願いします♪
2021年度過去問分析と解説を行います!!
ちなみに…2021年度の、都立小石川中の受検体験記合格者インタビューはコチラ
<2021年>【都立小石川中】受検体験記
<2020年>【都立小石川中】合格者インタビュー
都立小石川の適性検査。難易度と評判…実際は?!
小石川を受検する方を見ていて、例年思うのは、
「きついなぁ💦」と思う時期が他校より早いな、ということです。
小石川以外の受検者は、秋~冬ごろに
周りが受験生らしくなっていく中で、
「メンタルがやられました…」「こんなに大変だとは…」というご相談が出てくるのですが、
小石川の場合は、その壁にぶつかるのが
他の学校の受検生より早い(夏前後)だと感じています。
今日は、その辺りも含め
「小石川とは本当はどんな学校なのか、何をしたら受かるのか?!」
といったところも書いていこうと思います
まず、難易度・ライバルの多さ・レベルの高さ(偏差値70越え!)
とんでもなくハイレベルなのでは・・・という
イメージが独り歩きしているところもあるかと思います。
どうしても、そういう評判が聞こえてきますし、
「スーパーハイレベル校」という認識が定着しているのですが、
蓋を開けてみると、実際そんなことはなくて、
同じく都立の適Ⅲを実施する学校の方が、よほど問題は難しいです^^;
過去のサロンメンバーさんの得点や取り組みを振り返ってみても、
とんでもなく天才!という子ではなく、いたって「普通のお子さん」、ただものすごく努力してきた
という子のように思います。
大多数は「小石川が好きだから最後まで頑張れた子」です!!
そして、問題も思っているほど難しい訳ではありません。
富士・大泉などを受ける子が過去問演習で小石川に取り組んで、
「あれ?小石川ってこんなに簡単なんですか?!」と
というコメント、毎年よく届きます(^-^;
それくらい、いたって普通のレベルの問題です!
なので、自分で心のハードルを上げすぎないことです。
評判にのまれて、太刀打ちできないと思わないでくださいね
都立小石川【適性検査Ⅱ/Ⅲ】問題構成
さて、今回の記事では、適Ⅱ、適Ⅲの問題を見て行きたいと思います。
(※適Ⅰは共通問題です)
小石川は、
適Ⅲはすべて独自問題
これは、都立武蔵と同じ形なので、
武蔵と小石川は一括りにされやすいですね。
武蔵は類似校として視野に入れておいてもいいですね。
そっくり模試などを受けたことのある方はご存じかと思いますが、
模試でも、武蔵・小石川は3科型として一括りにされています。
ですが、同じなのは、敵Ⅱの大問2が独自問題という構造だけです。
適Ⅱの大問2求めれているチカラは、
小石川・武蔵ではまったく違いますので、
注意しましょう!
「小石川型」・「武蔵型」とそれぞれ問題の特徴があることを
認識したうえで、取り組みましょう!
小石川の適Ⅲは、
大問1理科 大問2算数 という2大構成です。
これも武蔵と同じです。
武蔵は、大問1算数 大問2理科 と逆転していますが
要は、算数と理科の二本柱での構成というところは同じです
ただ、適Ⅲについては、似ているところはあります。
そこは、武蔵に限らず、白鷗や大泉も同じですね!
都立小石川【適性検査Ⅱ大問2】実は点取り問題?!


小石川を受検する子は、やはり算数や理科が大好き!という子が
多いですよね(^^)
だから、小石川を目指す!と。
今年の共同作成問題は、大問1、大問3も難しかったですが、
そこでも小石川を目指す子達は、ある程度は点を取れるはずです。
大問1と大問3は合わせて60点ですが、
どんなに緊張していたとしても、半分=30点は確実に取れるかなと
思います。
今年は、同じ問題を使う他の都立で、適Ⅱが30点台半ばでも受かっているところを見ると、
大問1と大問3だけで半分(30点分)取れていれば
それだけでも十分安心材料になります。
では、独自部分でもある大問2について書いていきますね!
大問2は社会分野で、40点分です。
小石川を受ける子にとって、
大問2は本当に大切な得点源になると思います。
難易度は、「都立共同作成型」よりも低く、簡単です。
都立共同では、小問が2つだけですが、
特大サイズの記述ですし、聞かれていることも相当難しいです。
しかし、小石川だと聞かれていることもありきたりです。
大問2の40点分の中でも、「絶対取れる!」という
ところが20点分はあります。
例えば、大問1と大問3で半分30点分ゴッソリ落としたとしても。。
大問2では、半分の20点分は絶対とれるところがあります
無難な作文を書いて、計算問題で凡ミスをしなければ、20点は確保できます。
それで、合わせて50点取れる計算になるので、十分勝負はできます。
(今年の合格者の点数をみると、適Ⅱで50点取れていない子もいます。)
ですので、
ちゃんと戦略を立てて取れるところで、しっかり取っていけば、
小石川は難しくない!と考えています。
とにかく、自分で気持ちのハードルを上げすぎない。
すご~く強力な仮想ライバル像を膨らませ過ぎないでくださいね。^^v
といっても、もちろん、油断してはいけません。
「きちんと対策すれば」、点が取れる・受かる学校だということです
都立小石川【適性検査Ⅱ大問2】小石川が求めるチカラ
社会のあり方・変化について
【教科書的な理解(取り組む姿勢)】
今社会はどういう仕組みになっているのか
どんなところで、どんな人が困っているのか
それを解決するために、どんなサービスがあるのか
それが、どの立場の人にとってどんなメリット・デメリットがあるのか
というような、社会のあり方を、過去と現在を比べる問題です。
今年3月頃出版された
橋爪大三郎先生著「ふしぎな社会」(ちくま書房)という本も
是非読んでみておいてほしいと思います。
学校の社会の教科書でも、公民に近い内容のページ、あるかと思います。
社会にあるサービスどんなのがある?
税金はなんのためにある?
インターネットによる購買方法によって、流通の仕組みはどうかわったか?
などの部分は、教科書に載っていますね!
この辺りの、教科書に載っているところを、授業をきいて資料集をしっかり読んで
教科書的な模範解答を把握する。
小石川に選ばれる優等生として、きちんとアンテナを張って読み込んできた子かどうか、が求められます。
あとは、学んだうえで、ディスカッションしたり、自分の頭でじっくり解釈したり、という、【自主的な理解(興味・家庭環境)】も大切です。
家族で例えば「近所のスーパーでそんな仕組みがあるね」、など、授業で教わった内容を、家庭内での会話に発展させていけたかどうか、です。
小石川は勉強ばかりではなくて、
社会の仕組みや世の中(社会的なことだけでなく、科学的な視点も)について、家族での会話体験がある子が、適性が高い子だと思います。
勉強とは別に、社会の仕組みについて話し合うことは、
適Ⅱの大問2に繋がってくるところですし、
決して無駄にはならないところです
都立小石川【適性検査Ⅲ】対策のカギはひたすら銀本!
続いて、適Ⅲです。
適Ⅲは、ひたすら銀本をやりましょう!!
特に、小石川の理科問題は、銀本で出てくる理科の演習量によって決まると言っても良いと思います。
小石川に限らず、適Ⅲ理科の傾向が近い大泉でも、複数の単位がごちゃごちゃと出てくる問題が出題されていますが、
このような問題も、銀本で過去問演習しておけば、充分練習量は確保できます。
また、今回「表面積を増やすと効率がよくなるものは何ですか?」という
問題が出ていましたが、これも、銀本で何度となくでているんですよ。
例えば体の仕組み。
体の中でひだになっている内臓ありますよね。
これは、どうしてそうなっているのか。
→表面積を増やして消化の効率をあげるため
肺は、どうしてぶどうみたいな小分けの袋になっているのか。
→表面積を増やして効率よく酸素と二酸化炭素を交換するため
クーラーの室外機の熱交換システムの金属がなぜジャバラ状になっているのか。
→表面積を増やして効率よく熱を排出するため
↑こういう問題は、何回も銀本にでてきています。
これで10点、15点、という得点が貰えるわけです。
銀本演習によって、効率よく点数が取れるので、ぜひ頑張って銀本を消化してもらいたいと思います!
都立小石川【適性検査Ⅱ/Ⅲ】2021過去問分析と対策
小石川適性検査Ⅲ攻略のカギは…? 得意分野の選定と体力作り


小石川の適Ⅲ、過去問演習を参考に前半の算数を重視するか、後半の理科を重視するか、直前1か月前までには決めておきましょう。
例えば今年だと、理科の方が点数配分が高く、算数の方が点数的には少ない、という構成になっていました。
(算数40点、理科が60点)
小石川を受ける子は、算数が得意な子もいれば、理科の方が好き、という子もいると思いますが、
模試をちゃんと分析し、自分の得意分野を把握しておいてください
そうすることで、どの大問から優先して解くべきか、自分が「受かる戦法」が決まってきます。決して行き当たりばったりで解かないようにしましょう。
後半の算数のほうが難しい設定になっていますが、
40点中15点くらいは、絶対解けるという問題になっています。
でも、本番終わって蓋を開けてみると、絶対とれるはずの15点を落としてしまったという子も、やはりいます。
公立中高一貫校を受ける子は人数がとても多いので、1点、2点違うだけでも順位が10番、20番変わってしまいます。
募集人数はすごく少ない中、1点で合否が分かれますので、15点はものすごく大きいですよね。
小石川は適Ⅰからスタートして、適Ⅲのころには、もう疲れ切って心も頭もヘトヘト状態です。
お昼もすぎておなかもペコペコ、適Ⅰ、適Ⅱの手ごたえも引きずって、
気力も体力も限界という状態で、適Ⅲに突入です。
そのため、適Ⅲでお宝問題を見逃さないような体力作りがカギとなります。
もちろん外を走る!とかではなく、
1時間、2時間は勉強し続けられる集中力を養ってください。
本番は、休憩時間はありますが、実質3時間半ぶっ続けになります。
休憩時間は、ピリピリしたムードの中で待機なので、実際は休まりません。
小一時間程度の勉強で疲れた~なんて言っていると突破できません
小石川2021適性Ⅱ・適性Ⅲ分析 実際の問題を細かく見てみよう
さて、実際の問題を見て行きましょう。
適性検査Ⅱ大問1は共同作成です。↓こちらの記事でも解説していますので、見てみてくださいね
2021年2月3日実施都立中【適性検査Ⅱ】分析
適性検査Ⅱ大問2は、POSシステムの問題です。
POSシステムの問題は都立では何度もでている問題で、他では桜修館などでも。
東京以外でもとにかく何度も何度もでています。
小石川なので、表面的な問題ではありません。「お店の人にとっては管理しやすい」「消費者にとっては間違えにくい」など、出せそうなアイデアはすでに会話文に出てしまっています。
お店の人や消費者以外の立場でどんなメリットがあるかというところを答えなければいけないので、ちょっと難しかったかな?とは思いますが、でも、教科書に載っていることなんですよね(^-^;
「流通」について習ったとき、流通の仕組みについてしっかり先生の話を聴くのは大前提で、+αで、資料集もくまなく見ておいたり、
教科書の端っこに載っているようなコラムも、「もし適性検査にでたら答えられるかな?」という目線で、常に緊張感を持って学校の授業も受けておいてもらいたいです。
適性Ⅲ 桁数の大きな問題
小石川といえば、計算問題ですね。桁数の大きい計算問題が例年でています。
他に桁数の大きい計算の問題を出すのは、
横浜市立南、サイエンスフロンティアの適Ⅰ。
そして都立武蔵の適Ⅱ大問2、適Ⅲでも出ています。後は県立千葉。
この辺の学校の過去問から練習してもいいですね
さて、これだけ大きい桁数の計算をまともにやるのは時間のロスです!
ここは覚えておいてもらいたいポイントです
4桁以上ある大きい桁数がでたら、数字を丸める
桁の数を2で割って、出た答えの桁数に〇を付け、それ以下を四捨五入する
例えば適性検査Ⅱの大問2の資料2です。6桁と4桁の数字が表に載っています。
この数字から小数第一位まで求めさせる計算問題がでています。
まず4桁以上の時は、数字を丸めてしまいましょう!
266④32の場合、6桁なので3桁目に〇をしてそれ以下を四捨五入。
266400として計算する。
小石川の問題をこのルールでやってきて、答えが模範解答と違っていたということは今のところありません
それであれば時短になるので、このやり方をおすすめしています。
それから、「折れ線グラフを書きなさい」という問題がでいました。
グラフの作図は都立武蔵でもでていましたね。都立共同型問題でも出ている年もあります。最近は、作図は「かけて当たり前」になっているようです。
小石川のグラフ問題(計算含めて)に一番いい参考書を紹介しておきます。
適性Ⅱ 社会の動向を知っておこう。


さて、次は、インターネットで買い物する人と使う金額が増えている、それはなぜか?、ということを書かせる問題です。
模範解答としては、
- インターネットで買える品物の幅が増えた
- インターネットで出品する人が増えた
この背景は、子供達は知らないことですね。
保護者世代は知っていることなので、この模範解答が導きだされるのですが、
今の子供達にとっては「インターネットで買い物をする・何でもそろうのは当たり前」のことなので、想像するのが難しかったのではないかと思います。
それから、情報化が進んだ今の社会が抱える課題をどう解決できるか?という内容も聞かれています。これは作文のテーマとしては、銀本でもしょっちゅう見かけるテーマです。
個性を出そうとせず、ありきたりな一般論をミスなく、ササっと書いて次にいきましょう。
この辺りは、SDGsとも絡んでくると思うのですが、社会が解決しきれていない問題に対してどんな社会の仕組みが使えるかな、というところを考えてみます。
- 例えば水不足 → AI技術を使って水不足になる年を自動計算
- 社会の格差 → どういう職業が向いているのかをAIが提案してくれる就職の仕組み
など超ありきたりのことを当たり前に書いて、点数を獲得しましょう!
テレビ番組や、こども新聞などから、知識を仕入れておきましょう。
適性Ⅲ 小数点のある計算
次適Ⅲです。
まず、大問1です。注目したいのが、表1。
体の表面積と体重といった、単位の違う数字がでてくるところです。
計算はさっきの桁数を丸めるルールを適用するといいのですが、
小数点が出てきた場合は、先ほどのルールは適用されなくなります。
3.19となっているところは、小数点以下は無視して考えます。
小数点以下は一旦無視して
整数から上のところが何桁あるかな、ということを考えます。
数字を丸める場合は、4桁以上あるときのみ!
小数点以下は、いったん無視して整数以上のところを÷2して以下の桁を丸める
3桁以下の数を丸めると、全体の中の四捨五入する範囲が大きくなるので、
誤差が大きくなるからです
数字を丸めるという時は、4桁以上の時に限ります。
4桁以上の時のみ数字を丸めて計算し、それ以下のとき(3.19など)は諦めて地道に計算しましょう!
適Ⅲ大問2問題1は、 数字のゲームです。
5年生でも解ける(?!)んじゃないかと思われる、お宝問題です
先述しましたが、50点取れれば合格ラインです。50点分の15点お宝問題があると思えば、気持ちも少し楽になりますよね!
前半の理科で半分。後半のお宝問題で15点取って、
あと5点、取っていきましょう!
最後まであきらめないで何かしら、記述を一言でもいいから書く、空欄では終わらせない!とこだわって点を取っていきましょうね✊❕
それでは、今回はこのあたりで!















