【対策】適性検査

【2022年度】横浜市立南適性検査Ⅱ分析!

こんにちは!公立中高一貫校合格アドバイザーのケイティです。

ケイティ
ケイティ
市立南ご志望のみなさん、大変御待たせしました~!(←誰も待ってないかも知れませんが…)今年の南分析、始めていきます。

市立南、ずいぶん解きやすい問題になっている印象です。以前は解答を見ても「そ、そうなの?」という超難問算数(特に平面図形)がありましたが、

  • 徐々に難易度が上がっていく階段方式
  • ごく一握りしか解けないような際どい問題が無くなった
  • 大問ごとに大き難易度の差は無し
  • 情報整理、数を扱う力、処理速度、土台となる計算力があって最後までたどり着けるため、きれいに取りたい層が上から選べる構造

このようなつくりになっていると感じます。

都立のように、算数壊滅でも適Ⅱが1桁でも受かってしまう、というつくりの場合は入る子も受け入れる方も大変になってしまいますが、横浜市立型はその点、かなり洗練されたつくりになっていると個人的に思います(生意気なことを言ってまた肩身が狭くなりますが、やっぱり、入ってから違和感を感じて行き渋りが起こるのが一番かわいそうだと思うので…)

大問ごとにずば抜けて高難易度のものが控えているわけでは無く、一定レベルに統一されていて、かつ、どの大問も最初の問1は簡単、そのあと段々難易度が上がる、という仕組みになっています。

つまり、基本問題にも苦戦する子、基本問題が取れる子、基本も取れて応用も取れる子、に分けることができるということです。

とはいえ、このような大問が(しかも会話も長いし資料もややこしい!)4つもあるので、もちろん時間は厳しいです。私も45分で全部解けと言われると、かなり冷や汗をかく自信があります。

つまり、4題あることでさきほどの
基本が取れない子
基本が取れる子
基本も取れて応用も取れる子
の「散らばり」がよりはっきりと分かれ、

さらに時間という負荷がかかることによって、
基本が取れない子
基本が取れる子
基本も取れて応用も取れる子
基本も取れて応用も取れて、かつ高い処理速度(要領の良さ)がある子

こんな4層に分けることができる、ということです。南高がどの層を取りたいかは明白ですよね!(ちなみに、問題の作りは違えど、この戦略で取りたい層を選ぶという点では神奈川県立も同じです)

もう少し深く突っ込むと、マイナスの概念円周率の起源といった、算数(数学)分野に日常的に興味がある子ならサラッと理解できてしまうような問題をちりばめることで、上記の4層目の中でも「科学的思考能力」を持っている子が有利になるように狙われていると感じます。

考えれば考えるほど、市立南の問題の質の高さには惚れ惚れしてしまいます。凄すぎます。怖いくらいの完成度です。

では、このあとは大問ごとに細かく見ていきましょう!

ケイティ
ケイティ
対策の何かヒントになれば嬉しいです!男女枠も無くなりますし、何かと厳しい戦いになると思いますが、応援しています✊
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大問1:温度計

温度計が会話の切り口になっています。一瞬理科っぽいですが、算数の問題です。

問題1

10度とマイナス2度の差を求めさせる問題です。

大人からすると瞬時に答えは出せますが、数字の正と負についてきちんと学ぶのは中学に入ってからなので、会話文の中にきちんと考え方の導入があるとは言え、1問目から戸惑った子もいたかもしれませんね。

公立中高一貫校の適性検査では、小学校と中学校で縦断するように習う単元がよく出題されています。
中学に入ったあともきちんと通用するような興味や関心を持っている子であれば、問題1は数秒で解くことができたと考えられます。

問題2

サイエンスフロンティアの適Ⅱのように、「聞き慣れない」「見慣れない」さらに「長めのカタカナ」と言うコンボが資料や会話文で繰り広げられている問題です。

セルシウス、ファーレンハイト、ケルビンといったややこしいカタカナにもあせらず対応したいところです。
例えばですが、ファーレンハイトは「フ」といった感じで、自分なりに省略単語で情報を整理するなど、普段の過去問演習の中で培った要領の良さを発揮したいですね!
これも一朝一夕にできることではありませんから、直前期になったらサイエンスフロンティアはもちろん、千葉のように小学校の範囲を超えているようなテーマを切り口として平然と扱うような学校を使って、迅速に資料を読み取る訓練をしておきたいところです

計算自体はややこしい事はありませんが、何と何を比べているのかが途中でわからなくなる子が多そうです。
例えばセルシウスとファーレンハイトを比べたり、ケルビンとセルシウスを比べたり…といった感じで話が進むので、「何と何が今は会話の中心になっているのか」を見失いやすいです。(これは、適性検査あるあるです。)

特にややこしいカタカナが連発しているような文章ではなおさらそうなるので、聞き慣れない単語が出ても「焦っているのは皆同じ!」と落ち着いて、みなみさんと先生(登場人物)の会話に一緒に参加しているつもりで落ち着いて読んでもらいたいです。

また、計算は会話文の中だけの情報で解こうとしても混乱するので、自分なりに線分図で表すようにすると、少し楽ですよ。
これは算数・理科問わずですが、会話文の中にちりばめられている数値をそのまま国語の文章として読むのではなく、瞬時に余白を使って線分図にしたり表にしたり整理してみる…これは、神奈川が市立・県立問わず強く求めている能力だと感じます。

今回なら「温度」がテーマですし、高い/低いが視覚的にとらえやすいよう、横向きよりも縦向きの線にして、線の左側にセルシウスの数値、右側にはケルビンの数値を書く、といった感じの工夫がおすすめです。
横向きの線分図は慣れている子も多いですが、年齢や所持金、温度、身長といった上下や高い低いがあるような題材は、縦向き↕にすると理解しやすいです。

今回のセルシウスとケルビンなど、2つの異なる尺度を持った単位を比べさせる問題は、例えばお金の問題(昔の通貨と今の通貨、為替)や長さの問題でもよく出ています。
前、サイエンスフロンティアでも「表目の一寸」と「裏目の一寸」を使った換算の問題があったように思います。
単位が変われば1メモリ分が意味する幅も変わって、これがまた大人も投げ出したくなるほど混乱を招きやすく、数を扱う力の差がはっきり出る=狙いやすい単元といえます。

そういえば千葉でも、顕微鏡の倍率を変えたときに1メモリが表す長さについて考えさせる問題が過去に出ていたことがあります。(私は途中で投げ出してふて寝した覚えがあります)

全国の過去問、特に神奈川のようにハイレベルなエリアの学校の問題をしっかり解いておくことで、「自分だったらどう整理すれば解けるのか」が感覚的に身についていきます。
私の場合だと、一旦全部リセットして情報を整理してみる、線分図にする、たぶんこの辺の答えになるだろうと予測してから解いてみる…このような方法が自分には向いているのですが、何度も投げ出しては戻り諦めては試し、、の繰り返しで仕方なく(?)身に付いたのだと思います。
ぜひ、ややこしい問題にもたくさんチャレンジさせて、自力で何とか方法を編み出すまで見守ってあげてください。

問題3

選択肢で1つだけ選ぶような問題になっています。

これは過去の過去問題でもそうですし、県立でもそうなのですが、混乱して誤った解き方で出した答えも、選択肢としてはちゃ~んと用意されています。
これが非常に巧みだなと感じるところですよね…。

焦って出した答えが選択肢にあると、どうしてもその選択肢に飛びついてしまいがちです。

「よかった!選択肢にある!このやり方で合っていたんだ(ホッ)」という感じで、
ついその選択肢を疑わずに選んでしまいそうになりますが、問3まで来てそんな親切な問題のはずがない、と冷静に検算して本当に間違いはないか確かめることで、巧みに用意された落とし穴にはまらず済むかなと思います。

問題4

問題4では、水銀をテーマに問題が進んでいきます。
水銀はマイナス39℃で固体になり、357℃で気体になるそうです。

この396℃分の幅を、0から100までの新しい単位(°Hg)を使って表すという問題です。

これは単純に割り算をするだけなので全く問題ないとは思いますが、357度と言う高温からマイナス39度までの温度の幅は、当然0度の上(+)と下(-)に及ぶわけですから、冒頭に出たマイナスの概念がきちんと理解できていることが前提です。

マイナスが絡むことで、足せばいいのか引けば良いのかもわからなくなってしまった子ももしかしたらいたかもしれません。
混乱を防ぐためにも線分図で表すことができていれば、プラスであろうとマイナスであろうと、0度を境にしてマイナスの分とプラスの分を足せば良い、ということが視覚的に理解できたはずです。

のように、余白に何かしらわかりやすく自分なりに整理した図が書けると、その分ミスを防ぐことにもなるので、日ごろから頭の中だけで考えないようにと声をかけ続けてください。

(2)はややこしいです。
普段私たちが使っている温度℃と水銀を使った新しい温度°Hgの測り方をクロスさせて、11℃は何°Hgか計算させる問題なのですが…。

これも、マイナス39℃と11℃の差が何度分あるのか…、何度も繰り返しになりますが、マイナスにひるまず、39と11を足せたかどうかです。
また、39+11は繰り上がりがあるのでうっかり間違って40や60しないようにしたいところです。当たり前のことだと思うかもしれませんが、余白にちょこちょこっと(ぐちゃっと)小さく筆算するような子は、繰り上がり・繰り下がりミスがホントに多いです。

なお、細かい途中式は省略しますが、最終的には1250 ÷ 99をすれば答えが出ます。
(50/396×100⇒396も100も4で割れるので、50/99×25⇒1250/99)
ただ「99で割る」というところも、嫌~な感じしますよね(^-^;
時間に余裕があるときなら何てことないですが、まだ大問1しか終わっていないという超焦りモードの中、4桁を99で割って小数点まで出さないといけない…という状況で、いつも以上に計算に時間を取られた子もいたかもしれません。

割りやすい数字ではなく、あえての99をチョイスするあたりも、土台となる計算力の高さが求められていると感じます。

さて、ここまでで一旦、大問1についてまとめてみます。
この大問1で求められるのは、今、何の話をしているのか、を見失わない&そのために必要な資料はどれか、を瞬時に見つけ注目する、という情報整理能力がまず一つ。
さらに、比を使ったり図表を書いて視覚化したり、3~4桁や小数点以下に及ぶ計算も素早く正確にこなせる、といった、一朝一夕では身に付かない能力。
これは、算数にしっかり時間をかけてきた子が持っている数的感覚の鋭さ(=要領の良さ)とも言えます。
最後に、マイナスの概念が出てきても抵抗がない数への興味関心、この辺も求められている問題といえます。

では、続いて大問2に行きましょう!思ったより長くなったので、一旦休憩します☕