塾講師として、併願校選びのアドバイスというのは腕の見せ所でもあります。四谷大塚の偏差値一覧表を使いながら「ああでもないこうでもない」と保護者の方と戦略を練るのが、塾講師の大切な仕事のひとつです。
とはいえ、塾に通っていなかったり、相談できる環境ではなかったりする場合もありますよね。また、塾の講師の判断に任せっきりにするのも不安です…。
今回は、公立中高一貫校を受ける上で、ケイティおススメの併願校の選び方をお伝えします。
併願する学校をリストアップしましょう
偏差値は+3からマイナス5を目安に探していきます。まずはお子さんが受ける公立中高一貫校の偏差値を調べてみましょう。
偏差値について調べる時は、かならず同じサイトで調べてください。
サイトが違うと、偏差値が10近く差が出ることもあるので気をつけましょう。
今回は、シリタスというサイトを使います。
併願校を地域で絞る
第一志望校の偏差値をメモしたら、いよいよ併願校をリストアップしていきましょう。
まず地域を選び、その中で第一志望の偏差値+3〜−5くらいの学校をどんどんメモしてください。
この段階では、とにかく全部候補に入れて大丈夫です。あとの作業でどんどん削っていくので、10校近くあってもOKですよ。
併願校は「直感」も大切
さきほどリストアップした学校の中で、「ここは微妙だな〜」と感じるところは削っていってください。
地域の口コミやママ友情報などで、あまりいい噂を聞かない学校もあると思います。また、その学校の生徒はいつも駅前で騒いでいる・・・といったマイナスのイメージがある場合も、候補から外してください。
あとは、アクセスが悪すぎる場合もやめておきましょう。
私は小学生の時、となりの県まで併願する私学を受けに行きました。片道2時間半くらいだったでしょうか。1月の寒い中朝5時過ぎの電車に乗って受けに行きましたが、かなりきつかったですよ・・・。試験が始める頃にはヘトヘトでした。
公立中高一貫校と私学の日程をまとめる
ある程度(5校前後)併願する学校の候補が絞れてきたら、実際に受験可能なスケジュールかどうか書き出していきましょう。
公立中高一貫校(第一志望)のホームページをチェック
白紙のカレンダーに、まずは第一志望(公立中高一貫校)のスケジュールを書き込みます。受検当日だけでなく、関係するすべての日程を書き込みます。
まだ受検まで余裕があり説明会日程がわからない場合は、昨年の日程表を見るといいですよ!だいたい同じ時期に説明会が行われます。
併願する私立のホームページをチェク
次は、併願する可能性のある私立のスケジュールもカレンダーに書き込んでいきます。学校によって色を変えておくと分かりやすいですよ。
私立の場合は、入学手続き締め切り日もチェックしておいてください。
万が一適性検査の自己採点が予想より低く合格が見込めない場合、発表を待たずに合格した私立の入学手続きを進めておくという場合もあります。
「万が一のこと」を考えるのは縁起でもないですが、あらゆるケースを想定したリスクヘッジは、保護者にしかできない役割です。
また、手続き日前に入金する必要があるので、合格する前提ですべてのスケジュールを把握しておくと安心です。
不可能な日程を外す
書き終わったら、「明らかに受けられない学校(日程がかぶっている)」「第一志望の合格発表よりあとに入試がある学校(ほとんどありませんが)」は外してください。受検前日も何かあるといけないので外した方が無難です。
- 1月下旬に1校目(第一志望より易しい学校)
- 2月1日にチャレンジ校
- 2月3日公立中高一貫校
- 2月5日に最後の1校
最大でも上記の4校受験コースで考えますが、②のみ、もしくは①②のみ、というスケジュールでも良いと思います。
オリジナル受検カレンダーのできあがり
日程上の無理がある学校を取りのぞくと、併願候補は3校ほどに絞られているかと思います。あとは、説明会や見学会に参加してみて、実際に受けるかどうか決めてみてください。
まとめ
併願校選びは、初めてのことばかりで難しそうに見えますが、実は機械的に選ぶことができます。
カレンダーに書き込むと、12月以降は相当忙しくなるということが分かりますよね。直前期の説明会は非常に大切なので必ず行ってもらいたいですが、12月以降は「直前対策講座」や「保護者説明会」を開催する塾も多いので、ほぼ毎週何かしらの受検イベントに参加することになります。
バタバタの12月が終わると、公立中高一貫校や私立中学への出願手続きや受験に追われる1月が来るので、年が明けたら落ち着いた学習がほとんどできないと覚悟しておいてください。
12月からは最終調整に集中できるよう、併願校選びは小学六先生の夏頃には決めておくと気持ちも楽ですよ。