公立中高一貫校の受検本番がいよいよ間近になってくると、作文はほぼ仕上がってきている子が多いと思います。あとは、理系分野の適性検査で1点でも多く取るための対策が必要になってきます。
今回は、さっそく今から実践できる「戦略的な適性検査の得点法」をお伝えします。
モチベーションも上がるし点数にもつながるし、良いことづくめの方法なのですが、多くの受検生が知らない方法です。塾でも大々的には教えていない方法だからです。理由は記事の中で説明していきますね!
なお、この記事はYouTubeの動画「3【適性検査】合格に必要な戦略的得点方法とは!」で話しています。
動画は受検生本人向けに作っていますので、ぜひ親子でご覧くださいね(^^)
ではさっそく始めていきましょう。効果がある分、少し作業量が多いです。ゆっくりついてきてくださね!
受検する志望校の、合格ラインを知る
過去の合格ラインを知ることは、受験対策において重要だと私は考えています。
「知ったところで自分の子供が受けるときに、同じラインで受かるとは限らないからムダ!」という反対意見もありますが、それでも私は、志望校の合格ラインは知っておくべきだと思います。
合格ラインの調べ方については、「【公立中高一貫校】適性検査の合格最低点を知る方法まとめ」という記事にアップしましたので、ぜひ参考にしてください♪
まずは過去問分析です
いよいよここから実践編です。ぜひお子さんとやってみてください。
準備するもの
必ず、ここ1、2日以内に解いたばかりの過去問でやってみてくださいね。もし過去問を最近解いていないのであれば、せっかくなので今から解いちゃいましょう!答え合わせをした直後にやるのが一番理想だからです。
やること①
模範解答を見ながら、次の3つの問題を選び出し、解答用紙(白紙)に赤マルを付けてください。それぞれが2つ、3つと複数あってもOKです。
この3種類の問題が全部正解できたとしたら、何点になりますか?計算してみてください。
ほめる!とにかくほめる!
5割とは言わず4割超えていれば、大抵の公立中高一貫校は合格圏内まで来ています。(その見極めのためにも、最初にお伝えした「合格ラインを知ること」が重要なのです)
まずはお子さんの努力をしっかりほめてあげてください。
「この①②③が全部取れれば、受かるんだよ!」と伝えてください。
直前期になると、合格が遠~い夢のように思えてしまって急に意欲が落ちてしまう子が多いものです。しっかりと「合格が近い」ことを自覚させ、やる気をメラメラ燃やさせてください。
今までたくさんの受検生を見てきましたが、「先生、なんかオレ受かる気がする!!」という自信を持っている子は本当に強いんです。これは、潜在意識の面からみても効果があり、「自己暗示」の力は本番当日に思いもよらないパワーを発揮します。
ただし、一つ注意点があります。(塾でも大々的に伝えていない理由その1です)
この方法は、直前期よりも前(6年生の夏以前)にやると、「なぁんだ、意外と受かりそうじゃん」という楽観視につながる可能性があります。
分析してみましょう
次に、「じゃあこの①②③を、本番で得点するためにはどうしたらいいと思う?」と聞いてみましょう。
限られた試験時間の中で、どの順番で解くと良さそうか、考えさせてください。
赤マルを付けた「自分だけの選抜メンバー」に、それぞれ「1番目に解く」「2番目に解く」「3番目に解く」「4番目に解く」…と、自信がある順に番号をつけさせてください。
では、ここで最後の確認です。
上位に決めた問題(1番目~4番目くらい)は、何の科目が多いですか?
たとえば社会が多いのか、理科が多いのか…お子さんによって全然結果が変わってくると思います。(塾で教えない理由その2です。個人により分析結果が違いすぎて、フォローしきれないのです)
科目だけの特徴ではなく、「理科系の問題」×「記述式」が優先の子もいれば、「算数系の問題」×「穴埋め式」が優先の子もいるでしょう。
自分はどのタイプが得意なのか?が浮きぼりになるのです。
つまり、本番で似た傾向の問題があった時、「あ!自分が真っ先に解かないといけない問題だ!」と気付くことができるのです。
逆に言うと、それ以外の問題は、ちょっと考えて分からなければどんどん後回しにすべきなのです。結果的に「捨て問」になっても構いません。(塾で教えない理由その3です。ちゃんとした戦略を説明せずに「分からない問題は捨てろ!」とばかり言ってしまうと、『苦手分野は対策しなくてもいいんだ』と誤解してしまう生徒がいるからです)
適性検査の戦略的得点法【まとめ】
まじめな子ほど、1ページ目の1問目から素直に解いてしまい、結果的に「取れるはずの問題にたどりつけなかった…」となるパターンがとても多いのです。
公立中高一貫校の受検本番は1度きりしかありません。本番が終わって「あ~!これ解けたのにー!!」って後悔してほしくありません。(そういう子がいかに多いことか…)
口で「できそうなやつから解きなさい」と言っても、自分でその戦略が立てられる小学生はなかなかいません。
だからこそ、家庭でのフォローをお願いしたいのです。適性検査は、親子が一丸となって立ち向かうべき困難な試練です。そこに少しでも私のノウハウが役に立てばと思い、この記事を書きました。もし分かりづらいところがあったら、メールくださいね!