【お役立ち】受検コラム

【今さら聞けない?】公立中高一貫校の倍率って何?

公立中高一貫校受検の倍率について説明
不安なママねこ
不安なママねこ
「倍率6倍!」とかよく聞くけど、どういうこと?
ケイティ
ケイティ
塾の説明会などでよく聞く倍率。実際は難しいですよね。それに、倍率といっても、いろいろ種類があるんですよ。たとえば「応募倍率」「受験倍率」「実質倍率」と呼ばれるものですね。

一言で倍率と言っても、細かいところまで理解するのは少し難しいですよね。この記事では、「公立中高一貫校を受けるなら、覚えておきたいポイント」だけに絞って説明します。

本記事の内容
  • 倍率の超簡単な覚え方
  • チェックしておきたい倍率は2つだけ

今回は、東京の小石川中等教育学校の受検生を例に見ていきましょう。

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公立中高一貫校における倍率とは

塾の説明会などで、「○○校は倍率4倍、□□校は6倍…」という風に、倍率という単語はしょっちゅう出てきますよね。

都立中高一貫校では8倍、なんと9倍近くある学校までありますよね。見慣れてくると4倍5倍くらいなら低く感じてきてしまうのですが…。実は、公立中高一貫校の倍率は異常に高い、と聞いたことありませんか?

ケイティ
ケイティ
たとえば超有名私立の開成や早稲田実業でも、中学入試の実質倍率は3倍前後なんですよ

倍率は、すごく簡単に説明すると、「何人に一人受かるか」という計算を表しています

倍率の超簡単な覚え方

倍率3倍=「3人に1人が受かる」ということ!

そう考えると、やはり8倍9倍…というのは恐ろしく高い倍率ですよね。

学校の1クラス全員が受けたとしても、2人~3人しか受からないということです。

直前期になると特に、この高い倍率は恐怖となっておそいかかってきますよね…。私も、講師1年目の時は12月・1月は眠れないほど追い詰められた思い出があります。

公立中高一貫校の倍率の高さに不安になったらやる事
【適性検査】高い倍率に不安で潰されそうな時、必要な言葉とは 直前期になると、不安で不安でたまりませんよね。特に公立中高一貫校は難易度が高い上に倍率も高いというハードな受検ですから、不安にな...

でも、どんなに倍率が高くても、不安にならないでほしいのです。倍率にもいろいろあって、「見た目の倍率」と「ホントの倍率」は全然違うからです。

【公立中高一貫校】知っておきたい倍率の種類とは

1.応募倍率

応募倍率は、出願が締め切られた時点で決まります。たとえば小石川中等教育学校(平成30年度)なら…

募集人数応募人数
1591,039

東京都教育委員会のHP「都立中高一貫校前年度情報」より引用)

1,039÷159=約6.53倍ですね。これが、「応募倍率」です。

ただ、何かしらの事情があったりして、実際に受ける子はもう少し少なくなります。

2.受検倍率

受検日当日、実際に受けた子が確定した時点で決まるのが、「受検倍率」です。

さきほど例に出した小石川中等教育学校をもう一度例に出してみてみましょう。

募集人数受検人数
159946

さきほどは1,000人を超えていましたが、946人まで減りましたね。

946÷159=約5.95倍。これが「受検倍率」です。

6.53倍の応募倍率よりも、少しだけ低くなりました。

3.実質倍率

実質倍率は、受検人数÷合格者数です。

びっくりするママねこ
びっくりするママねこ
合格者数は募集人数と同じじゃないの?
ケイティ
ケイティ
公立中高一貫校では、募集人数ぴったりが合格者数になりますが、私立ではそうじゃない例もあるんですよ

公立中高一貫校は、受検倍率=実質倍率と考えて大丈夫なので、押さえておきたいのは「応募倍率」と「受検倍率」の2つだけですね!
※もちろん、正確には「補欠合格者」も存在しますが、倍率の計算が大幅に変わるほどの繰上げ合格者数は出た例がありません※

ホントの倍率とは…

一番重要なのは、実際に受検した子たちで計算する「受検倍率」ですが、ホントの倍率はもう少し低いと考えられます。

なぜなら、受検者の中には、「併願受検者」と「チャレンジ受検者」がいるからです。

  • 併願受検者…別の日に受けた私立が第一志望
  • チャレンジ受検者…本格的に適性検査の対策をあまりしていないが、「受かったらラッキー♪」という考え

併願受検者

私立の選択肢が多い首都圏では多いのが、併願受検者です。特に偏差値60以上の公立中高一貫校(いわゆる難関校)に多く見られます。

ケイティ
ケイティ
2月1日に私立第一志望を受けて、2月3日に公立中高一貫を受けるパターンですね。

あくまでも第一志望は別の私立なので、受かっても高い確率で辞退する候補者のことです。

ケイティ
ケイティ
ただし、よほどのハイレベルな中高一貫校以外は、併願者数は少なくなります。

チャレンジ受検者

逆にチャレンジ受検者は、中堅校の中高一貫に多く見られます。本格的な受検対策をしていないけれど、「受けるだけ受けてみよう!」とチャレンジする受検者です。

中高一貫校が続々と開設された約10年前から比べると、チャレンジ層は減ってきたと言われています。

ケイティ
ケイティ
「公立中高一貫校は簡単には受からないゾ」という認識が広まったためですね。

私が中高一貫校専任の塾講師になった頃は、「普通の学力の子でも受かる」という説が流れていました。でも、実際はかなりの訓練を積んで適性検査に慣れないと、合格は難しいですよね…。

まれに合格する子もいますが、かなりレアケースです。

このチャレンジ層は減っては来ているものの、中堅校であれば2割前後いるのではないかと私は見ています。(※逆に、偏差値65以上のハイレベル校にはまず存在しません)

公立中高一貫校の倍率まとめ

公立中高一貫校を受ける上で、覚えておきたいキーワードは「応募倍率」と「受検倍率」のみでOKです。

ただし、ハイレベル校にも中堅校にも、一定数の「併願者数」と「チャレンジ受検者数」が存在しています。

そういった層を除くと、ホントの倍率は「受検倍率の半分くらい」を意識して良いと考えています。

ケイティ
ケイティ
そう思うと、ちゃんと頑張ったら受かる気がしてきませんか?!(←実は今回一番伝えたかったことです

倍率について考えるとどうしても心が折れそうになりますが、それはどの家庭でも同じです。大丈夫ですよ!

ケイティ
ケイティ
あまり倍率について悩まずに、受検日から逆算して必要な対策を立てていきましょう!